夏のボーナス、何に使うか決めましたか。旅行、ちょっといい家電、たまには自分へのご褒美——考えるだけで楽しい時間です。でも、去年のボーナスが何に消えたか、覚えていますか。今年は、同じ“消えるお金”で終わらせないための、小さな工夫の話をします。
たしかに、2025年夏の大企業のボーナスは平均97万円で過去最高でした(経団連調査)。数字だけ見ると、景気がいいように見えます。でも、その裏で「実質賃金」——物価の分を差し引いた、実際に使えるお給料の力——は、4年連続でマイナスです。名目の金額は毎年のように増えているのに、物価の上昇に追いつかず、使える力はむしろ目減りしている。これが、今の家計の正直な姿です。
グラフのとおり、プラスだったのは2021年まで。そこから4年、実質賃金は下がり続けています。だからボーナスが出ても「なんだかんだ、生活で消えていく」感覚は、気のせいではありません。もらった額面は増えても、暮らしはなぜかラクにならない。でも、その中でも、ボーナスの使い道には、もうひとつの選択肢があります。
| 順位 | 使い道 | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | 貯金・預金 | 32.4% |
| 2 | 旅行(宿泊) | 6.4% |
| 3 | 食品(ふだん) | 6.0% |
| 4 | 外食 | 3.7% |
| 5 | 財形貯蓄 | 3.4% |
| 6 | 衣服 | 2.4% |
| 7 | 投資信託 | 2.1% |
| 8 | 旅行(日帰り) | 1.9% |
| 9 | 株式 | 1.8% |
表を見ると、貯金が32.4%とダントツ。ちなみに、あなたが選んだ「旅行」は堂々の2位で、人気の使い道です。いっぽうで、投資信託は7位(2.1%)、株式は9位(1.8%)と、ずっと下のほう。つまり、ボーナスを“増える仕組み”に回している人は、まだ少数派なんです。だからこそ、そこに小さなチャンスがあります。
名づけるなら、“自分への追加ボーナス”。会社が決めるボーナスとは別に、自分でつくる、もう一つのボーナスです。たとえば、米国の人気高配当ETF「SCHD」の利回りは、今およそ3.3%(2026年7月時点)。もし、ボーナスから少しずつ回して、元本が100万円になったら——利回り3.3%で、受け取れる配当は年に約3万3千円。月にならすと、2,700円ほどです。金額は控えめでも、これは“使っても元が減らない”お金。しかも増配(配当の増額)があれば、その追加ボーナスは、毎年少しずつ育っていきます。
ここで大事なのは、「ボーナスを全部投資に回せ」という話ではない、ということです。楽しむお金は、ちゃんと楽しむ。行きたかった旅行も、自分へのご褒美も、それが明日の元気になるなら、立派な使い道です。おすすめは、ボーナスを“3つの箱”に分けること。
- ① いま楽しむお金(旅行・ご褒美。ここを我慢しすぎると続かない)
- ② もしもの時の生活防衛資金(まずはここを厚く。生活費の半年〜1年分が目安)
- ③ 未来の自分への追加ボーナス(配当の種。余った分でいい)
生活防衛資金がまだ薄い人は、③より②を先に回してください。無理のない配分を自分で決めるのが、長続きのいちばんのコツです。
ボーナスは、一度きりで消える“点”のお金。配当は、毎年届く“線”のお金。どちらが良い悪いではなく、点のお金の一部を、線のお金に変えておく。それだけで、お金との付き合い方は、少しだけラクになります。今年のボーナス、ほんの一部でいいので、“未来の自分へのボーナス”に回してみませんか。
あなたは、今年のボーナスを何に使いますか? よかったら、コメントで教えてください。
※本記事は2026年7月時点の情報・概算です。ボーナス平均額・実質賃金・配当利回りは、調査や市況によって変動します(実質賃金の前年比は暦年・年度や物価の算定方法で数値が前後します/SCHDの利回りは2026年7月時点の概算)。試算は一定の利回りを仮定した一例で、将来の成果を保証するものではありません。特定の商品の購入を推奨するものではなく、価格変動・為替変動・元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。(出典:厚生労働省 毎月勤労統計調査/一般社団法人 日本経済団体連合会 2025年夏季賞与・一時金調査/第62回 Ponta消費意識調査(ロイヤリティマーケティング)/SCHDの分配実績・各2025〜2026年時点)
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