2023年11月6日更新
2023年第3四半期決算情報を追加しました!
こんにちは、配当太郎です。
今回の記事は私が現在持っている株についてご紹介させていただきます。
今回紹介させていただく会社はエクソン・モービルです。
エクソンモービルとは
エクソンモービルは、アメリカ合衆国テキサス州に本社を置く、総合エネルギー企業です。石油メジャー最大手であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の一社です。
エクソンモービルをはじめ、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シェブロン、トタル、コノコフィリップスがスーパーメジャーと呼ばれています。
業務内容
エクソンモービルの業務としては主に上流・下流・化学薬品と分かれており、
上流 :石油および天然ガスの採掘
化学薬品:石油化学製品の製造・販売
などを行う垂直統合型の企業です。
セクター
エクソンモービルのセクター位置づけとしては【エネルギー】となっており、景気動向に左右されやすい景気敏感銘柄となっております。
現在の配当利回り
【3.48%】です。
売上高・営業利益(2015~2022年)
2022年の売上高・営業利益
売上4136億ドル(前年同期比2766億ドル)
営業キャッシュフローは767億ドル(前年同期比481億ドル)
キャッシュフローマージンは19%(前年同期比17%)
でした。
バイデン大統領から名指しで「神よりも儲けていると」言われただけもあり、2022年も原油高を追い風に売上高、営業キャッシュフローとも増加しました。
営業キャッシュフローとは
(本業による収入と支出の差額を表しています。つまり、本業を行った結果に、手元の現金がいくら増えたか減ったかがわかるものになります。)
キャッシュフローマージンは2015~2019年度は11%~13%と2桁台を維持してましたが2020年度は8%と一桁台に落ち込んでしまいましたが、2021年は直近5年で1番高いの17%を記録しました。
原油価格が業績に大きく影響することがよくわかります。
キャッシュフローマージンとは
キャッシュフローマージンとは、売上高の何%分の営業CFを稼ぐことができたかを測定する指標です。
こちらのキャッシュフローマージンが高い=収益率が高い商品を販売しているということになりますので企業の稼ぐ力を図る事ができます。
同業他社と比較する上で稼ぐ力あるのか?競争優位性はあるのか見る上で参考になる指標になります。
2023年度売上高・営業利益
2023年第3四半期の売上高・営業利益
エクソンモービルの売上高は885億ドル(前年同期比1065億ドル)
営業キャッシュフローは416億ドル(前年同期比591億ドル)
キャッシュフローマージンは16%でした。
売上詳細(2015~2022年)
売上別で見ると下流部門が米国と世界の売上で見ると8割超えており、下流部門の石油および天然ガスの精製・販売が収益の柱に見えますが、純利益で見ると・・
純利益(2019~2020年)
2019年度では売上高で見ると8割を占める下流部門は2049億ドルの売上を上げていましたが、純利益で見るとわずか23億ドルでした。
逆に上流部門は米国と世界合わせて1割ほどであり231億ドルの売上に対して、純利益は144億ドルでした。
こうしてみると上流部門で原油を採掘してそれを直接売りつけるのが一番利益がでることがわかります。
ただし、上流部門は原油価格によって変動しやすい部分でもあります。
2020年度で見ると上流部門は145億ドルの売上に対して、純利益は-200億ドルの赤字でした。
これは新型コロナウィルスの影響で原油需要の大幅減により、原油価格が下落した影響で、採掘コストより販売価格が安いことによる原因だと思われます。
こうしたことにより上流部門は僅か売上高の1割にすぎませんが、その1割の純利益によって業績が左右されやすい、つまり原油価格によって業績が左右される業種であることがわかります。
売上詳細(2023年)
2023年第3四半期の売上
・上流部門(米国のみ)
25億ドル(前年同期比41億ドル)
・上流部門(世界)
34億ドル(前年同期比87億ドル)
・エネルギー製品(米国のみ)
272億ドル(前年同期比313億ドル)
・エネルギー製品(世界)
452億ドル(前年同期比502億ドル)
・化学製品(米国のみ)
19億ドル(前年同期比24億ドル)
・化学製品(世界)
35億ドル(前年同期比42億ドル)
・特殊製品(米国のみ)
15億ドル(前年同期比16億ドル)
・特殊製品(世界)
29億ドル(前年同期比37億ドル)
・企業と資金調達
3.1千万ドル(前年同期比4百万ドル)
となっております。
配当の継続性(2015~2022年)
配当の継続性はフリーキャッシュフローベースで計算しました。
フリーキャッシュフローとは
会社が事業活動で稼いだお金のうち、自由(フリー)に使える現金(キャッシュ)がどれだけあるかを示すものです。つまり誤魔化しが効かない部分のお金になります。
配当金の支払いの原資もフリーキャッシュフローから出ていますのでフリーキャッシュフローで配当性向の計算をすれば配当を出し続けることができるか、増配の余地はあるのかがわかります。
2022年度の配当性向は26%でした。
配当の継続性(2023年)
配当性向はフリーキャッシュフローベースで43%でした。
過去の配当実績
エクソンモービルの連続増配は41年です。
エクソンモービルは2023年11月に増配の発表をしました。
0.91ドルから0.95ドルへの増配になります。
これにより連続増配は41年になりました。
最後に
第3四半期は好調な業績と商品価格の上昇によって、第3四半期の純利益は16億100万ドルと、2023年第2四半期の純利益6億7,500万ドルから増加しました。
営業活動による四半期キャッシュフローは23億5,900万ドルとなり、2023年第2四半期の8億8,500万ドルから増加しています。
また、エクソンモービルは7月13日に天然ガス会社の米デンベリーを49億ドル(約6800億円)で買収を行いました。これにより米国最大の二酸化炭素(CO2)輸送専用パイプライン網を持つことになります。
デンベリーの買収は2050年までには炭素を実質ゼロにすることを目標していることから自社では構築コストも含め整備が大変インフラを手に入れるための一環なのかもしれません、さらにインフレ抑制法ではCO2の回収・貯蔵を手がける企業に対して大幅な税制優遇措置が設けられていることからそういった法律の恩恵を狙う目的があるかもしれませんね。
脱・炭素の時代の逆風を受ける石油業界ですが、上手く乗り越えてもらいたいところですね。
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